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四柱推命(五行推命)

 占いの番付があるとしたら、東洋の横綱格は文句なくこれだろう。約1500年前に中国で発祥し、政治や軍略の重要な決断を左右してきた。

 この世の事象を相対する陰と陽の二種に大別し(陰陽説)、次いで、物事の性質から木・火・土・金・水に分類(五行説)、この考え方を基本として十干を導き出し、さらに時間や方位を表す十二支と絡めて森羅万象を占う。

 十干、十二支共に陰と陽に分かれ、さらに五行のエレメンツに分類される。


十干の分類

 
木=  甲(陽) 乙(陰)
 火=  丙(陽) 丁(陰)
 土=  戊(陽) 己(陰)
 金=  庚(陽) 辛(陰)
 水=  壬(陽) 癸(陰)


十二支の分類

 木=  寅(陽)   卯(陰)
 火=  午(陽)   巳(陰)
 土=  辰・戌(陽) 未・丑(陰)
 金=  申(陽)   酉(陰)
 水=  子(陽)   亥(陰)


 個人の人生を占う場合、生年、月、日、時の4本の柱に陰陽五行説から導き出した十干(甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)と十二支(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)の組み合わせを配し、そのバランスや作用などを精査して占うことになる。また、流派によって十二支から生じる干を蔵干として加えることもある。ちなみに、年柱は親や祖先からの影響、月柱は家族兄弟、パートナーからの影響、日柱は本人の資質、時柱は子供からの影響を表すといわれる。

 五行にはお互いに相生、相尅、比和という作用関係があり、育てたり、抑制したり、邪魔したり、助け合ったりする。その関係を10タイプに表したものが通変星(比肩・ひけん、劫財・ごうざい、食神・しょくじん、傷官・しょうかん、偏財・へんざい、正財・せいざい、偏官・へんかん、正官・せいかん、偏印・へんいん、印綬・いんじゅ)であり、個人の性格や能力を示す。日柱の天干からそれぞれの柱の干支に通変星をあてはめる。月柱の支に割り振られた通変星を元命と称して、基本性格とする。

 簡単にそれぞれの性格を記述しておく。比肩は我が強くマイペース、劫財は強情で支配者的気質、食神は社交的でグルメ、傷官はトラブルメーカーで芸術家肌、偏財は商売っ気旺盛で敏感、正財は几帳面で堅実、偏官は繊細で、好奇心旺盛。正官はバランスのいい常識人、偏印は頭脳明晰だが、変り者。印綬はマジメな優等生。

 相手を尅す作用関係の内、偏印が食神を尅す作用には破壊的な強さがあると言われていて、偏印を「倒食」と呼ぶこともある。

 食神という星はあまりに恵まれていて、何の努力も無しに人生の美味しいところを享受できる運を持っているため、好戦的で根性の入った偏印に出会うと弱点をさらしてしまうらしい。苦労知らずの坊ちゃまが熱血教官にぶっ飛ばされるような感じだろうか?
 食神の元命を持った人が偏印の年に巡ると、かなり辛い一年を送ることになるというが、人によっては偏印の年は喝が入ったようにやる気が出るので悪くないとも言うらしい。それに、倒食の命式を持つ人は、いくら食べても太らない体質が多いそうだから悪いばかりじゃなさそうだ。

 また、女性の場合、命式に正官と傷官が並ぶと夫運に恵まれないとも言うが、これも命式によって違いが大きいのだろう。

 四柱には日柱の天干からそれぞれの支に割り振る十二運(長生・ちょうせい、沐浴・もくよく、冠帯・かんたい、建禄・けんろく、帝旺・ていおう、衰・すい、病・びょう、死・し、墓・ぼ、絶・ぜつ、胎・たい、養・よう)がある。事象が辿るプロセスを表したもので、運の強弱を示す。大雑把に分類すると、冠帯・建禄・帝旺・長生が盛運、胎・養・沐浴・墓が平運、衰・病・死・絶が低運になる。

 毎年の運を歳運といい、10年単位の運を大運という。大運を割り出すには煩雑な作業が必要になるので省くが、10年単位の期間が3単位(30年)集まって更に一つの大きな運勢単位を作る。その30年運から次の30年に移行する期間は運命の大変動があるので、人生で最も注意を要する期間なのだそうだ。

 四柱推命は様々に研究され、編纂されて今日に至る占いであり、その全てを把握するのは不可能とも言われる。一時期流行した天中殺や大殺界も元ネタは四柱推命で言うところの「空亡」に由来している。奥が深く、一朝一夕では理解し難い占いなのだ。


易占い(卦)

 紀元前2〜3世紀には中国で既に確立されていたという説もある、非常に古い歴史を持つ占い。儒教の五経のひとつ。周易。易経。

 易占いとは、運命の変化を表す(け:長めの横棒と短めの横棒を色々に組み合わせたような記号)を選び取って人生がどのような変化状況にあるかを占うもの。とはトカゲの意を持つ象形文字で、易の確立者がトカゲの体色変化を万物流転の象徴と見立てたのだそうだ。


 卦には八卦
(乾、兌、離、震、巽、坎、艮、坤)と、八卦の組み合わせによる六十四卦があって、卦が記された筮竹(ぜいちく)という棒をシャッフルして占うのが基本形らしい。「当たるも八卦、当たらぬのも八卦」という決まり文句を唱えるのがお約束とか。「当たらなくても怒んないでね」っていう前フリかもね。
 筮竹はただ混ぜればいいわけではなく、難しい作法がある。卦の意味を判断するのも専門家じゃないと無理なくらい難解らしい。

 中国発祥の占いはどれも初心者泣かせだ。


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